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理学療法士・作業療法士の技術をあげるのに、研修会の参加だけで大丈夫?

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理学療法士作業療法士の技術をあげるには、自己研鑽が必要です。

 

中堅からベテラン理学療法士を対象にした研究1)では、

自立した療法士になるためには、

「臨床の思考能力」

「治療技術」

リスク管理

などが、獲得すべき能力にあげられています。

 

理学療法士作業療法士は、色々な研修会に参加し、勉強することが多いですよね?

 

 

しかし、研修会に参加しただけでは、不十分です。

理学療法士作業療法士としての技術をあげるには、学んだ技術をどのように身につけていくかが重要になります。

参考:1)芳野純ら(2010).自立した理学療法士が獲得すべき能力に関する質的研究
理学療法学,37(6),410-416.

 

 

理学療法作業療法の技術をあげるには?


大学や専門学校を卒業後に、理学療法士作業療法士が技術をあげる機会は、色々あります。

日常的には、職場の先輩に教わったり、自己学習をしたりしながら、自分が抱える課題を解決していますよね。

一方で、研修会に参加する場合は、自分が興味のある分野や不足している技術を深めたいと考えた時が多いのではないでしょうか?

いずれの方法であっても、理学療法作業療法の技術をあげられますが、療法士としてのキャリアから考えると、研修会への参加がおすすめです。

というのも、職場の先輩の指導や自己学習は、どうしても似たような学習内容になりがちだからです。

療法士としての色々な技術を学習するには、研修会に参加し、新しい刺激に触れることが必要です。

2018年 理学療法士、作業療法士のオススメセミナー3選

 

 


理学療法作業療法の研修会に参加するメリット
 

理学療法士作業療法士が、研修会に参加すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?

 

主なメリットは、2つ考えられます。

 

① 新しい技術を学べる


 外部の研修会に参加すると、新しい技術を学ぶことができます。

特に、臨床経験の中で、自分が興味のある分野は、その分野の外部研修に、いくつか参加することがおすすめです。

理学療法士作業療法士として、自分の強みを作れれば、それが治療の軸になったり、後輩指導や転職時などに、自分のアピールポイントに繋がったりするからです。

 

② モチベーションを高めることができる


 研修会に参加し、他の療法士の様子がわかると、モチベーションを高めることができます。

日々、同じ職場で、同じような治療スタイルを見ていると、療法士としてのモチベーションが下がることも。

仕事に力を入れたり、技術を学習したりするモチベーションを保つには、研修会に参加して、新しい刺激に触れることが必要です。

 

以上のように、研修会に参加すると、新しい技術を学べたり、技術を高めていくためのモチベーションが得られたりします。

しかし、注意しなければならないことは、研修会に参加しただけで、教わった内容が身につくわけではありません。

教わった内容を身につけるには、研修会に参加した後に、どのような行動に移すかが重要です。

 研修会に参加した後に、技術が伸びる療法士とは?

 

研修会で教わった技術を身につけるには、主に3つの方法がおすすめです。

 

① 臨床に取り入れる


 研修会で教わった技術は、自分でやってみることで、はじめて身につきます。

実際に、患者さんの治療に取り入れてみるからこそ、力の加減、タイミング、角度などの「さじ加減」がわかります。


② 職場の同僚や後輩に教える


 学んだ技術を身につけるには、職場の同僚や後輩に教えることも良い方法です。

人の学習の仕方は、「ラーニングピラミッド」で表されます。

「ラーニングピラミッド」とは、学習の方法と効果をピラミッド型に表したものです。

ピラミッドの頂点から、ピラミッドの基礎部分に向かうにつれて、学習効果が高い方法と言われています。

以下に、「ラーニングピラミッド」に含まれる学習方法と効果を記載しました。下の項目に向かうほど、学習効果が高い方法です。

 

■ 講義を受ける (ピラミッドの頂点:学習効果が低い)
■ 読む
■ 視聴する
■ 実演してもらう
■ 議論する
■ 練習する
■ 教える(ピラミッドの基礎:学習効果が高い)

 

 大学や専門学校時代に、友人に勉強を教えたことで、特定の教科の知識が深まったという経験がありませんか?

「ラーニングピラミッド」を見てわかるように、講義を受けるよりも、自分で、誰かに教える作業の方が、学習効果が高くなります。

 

 

③ 職場で伝達講習会を行う


 理学療法士作業療法士の仕事の特徴は、職場で、発表する機会がつくりやすいことです。

業務終了後に、勉強会を行っている病院が多いと思います。

勉強会の機会を使って、伝達講習会を行うと、人に教えたことで、技術が身につきやすくなります。

また、伝達講習会の良いところは、人前で発表する経験ができることです。

理学療法士作業療法士のキャリアを積んでいくと、人前で話をする機会が増えていきます。

例えば、医療安全や感染対策の勉強会を担当したり、他部署にポジショニングやトランスファーの勉強会を開催したり。

人前で発表した経験があると、仕事の幅が広がっていくので、講習会を主催してみるのも良いですよ。

 参考:All About学習効果アップの鍵「ラーニングピラミッド」とは?
https://allabout.co.jp/gm/gc/449536/

 

 

まとめ


 理学療法士作業療法士が研修会に参加し、学んだ技術を身につける方法を紹介しました。

研修会で学んだ内容を身につけるには、以下の3つの方法がおすすめです。

 

① 臨床に取り入れる
② 職場の同僚や後輩に教える
③ 職場で伝達講習会を行う

 

 いずれも共通することは、学んだ技術を試したり、アウトプットしたりすることが重要です。

理学療法士作業療法士として、技術をあげていけるように、研修会を有効活用できると良いですね。

 

 

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