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理学療法士・作業療法士は知っておきたい|ストレスには「良いストレス」と「悪いストレス」があります

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普段、私達は生活をしているだけで「大小さまざまなストレス」にさらされて生活しています。

理学療法士作業療法士の貴方も例外ではないはずです。

 

「ストレス」と聞くと

「身体に悪いもの」

「ない方がいいもの」

と、

ネガティブな要素

として捉えがち

ですよね?

 

「ストレスフリーな

生活を送ろう」

「ストレス発散」

など、

ストレスを減らすための

ワードも良く聞かれます。

 

しかし、

「ストレスには2種類ある」

というのを

ご存知でしたか?

 

理学療法士作業療法士は抑えておきたい】そもそもストレスとは?

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セリエ(Hans Selye, 1907-1982)によると、

ストレスとは、

生体に作用する外からの刺激(ストレッサー)に対して生じる生体の非特異的反応の総称である

と定義されています。

 

私達の身体は、

ストレス

すなわち

外からの刺激を受けて、

ホメオスタシス

維持するためのシステム、

仕組みが備わって

います。

 

場合によっては、

ストレスを

うまく利用して、

自身の状態を

常に良い状態に

保つよう

にできています。

 

ということは・・・

ストレスが、

 

「身体にとっても良い刺激」

 

「良いストレスになることもある」

 

ということです。

 

逆に、

ストレスが無い生活

ストレスフリーな生活

が、

必ずしも

一番良い状態

という訳ではない

ということになります。

 

 

人はストレスを受けると

まずはじめに

機能低下をもたらします(ショック相)

しかし、その後

反転して機能を

増大させること

によって

ストレスに

対処しよう(反ショック相)

とします。

 

この反応が、

ある場合には、

結果的にストレスが

プラスの効果を

もたらすことにも、

時には、

ネガティブな効果を

引き起こすこと

にも繋がります。

 

 

【リハビリ職の貴方は知ってましたか?】良いストレスとは?

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ストレスを認識して、

体が良い反応を起こす

ストレスのことを

「ユーストレス(eustress)」

と呼びます。

 

ユーストレスは、

血液の循環を良くしたり、

胃液やホルモンの分泌を

盛んにするなど、

健康を保ち

生活に活力

を与えます。

 

良いストレスの例として・・・

 

・入浴

 

・シャワー

 

・熟睡・快眠

 

・良い食事

 

・軽い飲酒

 

・成功

 

・達成感

 

・充足感

 

などが

挙げられます。

 

軽い飲酒が

良いストレス

というのは、

嬉しく感じませんか?

(も・ち・ろ・ん「軽い」飲酒ですよ!)

 

他にも、

スポーツやゲーム

を楽しんだり、

良い景色を見る

などは、

「ユーストレスの一つ」

になります。

 

仕事においても

その過程で

辛いことが

あったとしても

前向きに取り組み、

達成感を感じる

ことができたら

それは、

「ユーストレス」

になりえます。

 

リハビリセラピストである貴方も、

患者さんが回復して退院される時に

「少なからず達成感を感じる」

のではないでしょうか?

 

患者さんにとっても、

ケガや疾患によって

辛い状況に陥り、

悪いストレスを

強く感じたとしても、

「リハビリをして回復した」

という事実が、

「ユーストレス」

となり、

心身をより良い方向へ

導いてくれます。

 

 

【リハビリセラピストに多い?】悪いストレスは?

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ストレスに対して

心身に悪い反応

を示すものを

「ディストレス(distress)」

と呼びます。

 

自律神経に

不調をきたし

不眠や肩こり、

心身症胃潰瘍などの

身体症状だけでなく

抑うつなどの

精神の不調

引き起こし、

健康を阻害します。

 

悪いストレスとして

考えられるのが、

 

・厳寒酷暑

 

・過食・飢餓

 

・失敗

 

・不況

 

・破産

 

などです。

 

この、

ディストレスを対処し、

ユーストレスに変換できるか?

がとても重要

です。

 

まずは、

何が自分にとって

ディストレスなのか?

を把握し、

自分の状況を

客観視すること

が大切

です。

 

 

【リハビリの臨床でも気を付けたい】ポイントは「どちらでもない」ストレス

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もちろん、

「良いストレス」にも、

「悪いストレス」にも

なりうるもの

もあります。

 

同じストレス刺激でも

その程度・強さ、

そして

受け手側の条件によって、

良いストレスにも

悪いストレスにも

なりえるのです。

 

分かりやすい例が、

「仕事・ノルマ」

です。

 

大変な仕事であっても、

ある人にとっては

大きな負担(ディストレス)

となり、

落ち込むことに

なることがあっても、

別の人にとっては、

逆にそれが良い目標になり、

励み(ユーストレス)

になること

もあります。

 

ポジティブに

ストレスを受け止める

ことができれば、

それをユーストレスとして、

ストレスを自分自身の

成長や健康に活かすこと

ができます。

 

しかし、

ネガティブに

ストレスを捉えてしまうと、

それがディストレスとなり、

さらにマイナスな方向へ

影響されてしまう

のです。

 

 

【まとめ】リハビリテーション職は「ストレス」の種類を知っておこう

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ストレスは

「ゼロにすれば良い」

という訳ではありません。

 

適度なストレスを

うまく利用し、

扱っていくこと。

 

「ディストレス」を

「ユーストレス」に

変えていくことが大切

なのです。

 

リハビリ職である

貴方自身のセルフケア

そして、

リハビリの臨床

でも

ストレスを使い分けて

みてはいかがでしょうか?

 

≪リハスト公式質問箱≫

日々の臨床や仕事での悩みを受け付けています。

些細なことでも、どんどん質問して下さいね!

 

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