【平成31年国家試験からみる】理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の今後の動向
現在、新卒のリハビリテーションセラピストは年々増加している中、理学療法士・作業療法士国家試験の合格率は徐々に低くなっています。
近年、「国家資格」で「就職先にも困らない」という理由等もあり、
リハビリテーション職種である理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の養成校に
入学する人が増えてきております。
また、それに伴い、
リハビリテーション養成校も年々増加傾向
となっています。
しかし、最近では、
「リハビリテーション職種の収入低下やセラピスト数が供給過多になりつつある」
など、リハビリテーション業界は決して明るいとは言えない話題が多く聞かれます。
その中で、今年行われた理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の国家試験の合格率はどうなっていたのでしょうか?
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平成31年の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の国家試験合格率は?
【理学療法士国家試験の合格率】
理学療法士では、
受験者数:12,605人に対し、10,809人が合格し、合格率は85.8%
となっています。
【作業療法士国家試験の合格率】
作業療法士では、
受験者数:6,358人に対し、4,531人が合格し合格率は71.3%
となっており、3年連続で合格率が低下しているという結果になっています。
理学療法士・作業療法士の国家試験発表はこちらから(厚生労働省ホームページより)
【言語聴覚士の国家試験合格率】
言語聴覚士では、
受験者数:2,367人に対し、1,630人が合格し合格率は68.9%
と理学療法士・作業療法士に比べ、依然、合格率が低い傾向にあることが分かります。
言語聴覚士の国家試験発表はこちらから(厚生労働省ホームページより)
理学療法士・作業療法士・言語聴覚の国家試験は今後どうなる?
2040年には理学療法士・作業療法士は需要に対し1.5倍の供給量になるとされています。
要するに、
リハビリテーション職の供給過多の時代
が迫ってきています。
今後、考えられることとして・・・
・リハビリテーション養成校の減少・削減
・国家試験の難易度向上に伴う合格率の更なる低下
・リハビリテーション国家試験受験者数の低下
などが考えられます。
つまり、
新しくリハビリテーションセラピストとなる人数が減少していく可能性がある
ということが言えます。
リハビリテーション業界は今後どうなる?
リハビリテーション職自体、決してなくなる職業とは言えませんが、
・診療報酬の削減や供給過多による収入低下
・セラピスト間の技術・知識・マネジメント能力などによる収入格差の拡大
・AIやリハビリテーション機器によってセラピストが出来る業務範囲の狭小化
などインターネットやSNSでは、多くの推測がたてられています。
そして、上記に挙げた例は間違いなく現実化される部分が多いことでしょう。
昨今、リハビリテーション業界では勤務セラピストだけでなく、
独立・起業やフリーランスなど多くの働き方をするセラピストが増えてきています。
その中で、
「リハビリテーションセラピストになるのが夢」とされる職業
になるためには、今一度、
リハビリテーションにおける各分野、企業、組織そして各セラピストが
手を取り合ってリハビリテーション業界を盛り上げていく必要性がある
のではないでしょうか?